全室お座敷の落ち着ける料亭「建仁寺祇園丸山」

Kennin-Ji Maruyama

祇園丸山が本店なのですが、我々はこちらのお店に良く寄せていただきます。どちらもミシェラン2星なのですが、建仁寺祇園丸山は個室のみ、手入れの行き届いた小さなお庭を見ながらのお食事となります。お庭の桜は丸山公園の桜の孫か曾孫か忘れましたが、譲りうけたものだということでした。
暖簾をくぐると待合があり、ここからお座敷へと案内されます。京都についたばかりのころ、「結界」というものを知ったのもここでした。もともと仏教用語なのですが、茶道ではここから先は客人が入ることができない、という境界を示すものとのこと。結界の説明を受けて玄関にはいると仲居さんが「おいでやす」と、深々と頭を下げて迎えてくれました。「これぞ京都!」まさしく感激の瞬間でした。
御料理の詳細はいうまでもなく、季節の花と掛軸で飾られた床の間のしつらえ、北山丸太の床柱、網代天井、それに完璧な仲居さんの立ち居振る舞い、お座敷の数も限られているので、ゆったりと静かに京都の夜を堪能したい方にはお薦めしています。
帰り際には祇園丸山の大将、丸山嘉桜さんもご挨拶に来られます。ちょっとはにかんだ笑みを浮かべられる方で、ゆっくりとお話を伺う機会もなくきてしまいましたが、菊乃井の村田さんが木屋町店(現菊乃井露庵)を始められた時にはサポート役として活躍されたとのことで、京都の料理界のドン的な存在なのでしょう。 
一度蟹の季節に伺った際には息子さんが、お庭から間人蟹を焼いてくれたのですが、焼蟹はもともと「和久傳」の看板料理で、「高台寺和久傳」の料理長も務められた大将が引き継いで現在にいたっているようです。
「祇園 末友」の末友久史さん、「祇園 又吉」の又吉一友ほか、たくさんの料理人が丸山さんの下で料理の修行を重ね、独り立ちしていかれました。「若い人が京料理を引き継いでいかなあかん。」。わたしも若かったら料理人をめざしたかった!

Kennin-Ji Maruyama

店名:建仁寺祇園丸山
場所:https://goo.gl/maps/68smvPJmie9Xowkr5
住所:〒605-0811 京都府京都市東山区 建仁寺南側
営業時間:11:00-13:30, 17:00-19:30
休業日:木曜日
HP: http://www.gionmaruyama.com/kenninji_maruyama/index.html
予約ご希望の方はご一報ください。。