夫婦水いらずで、京の暮らしを味わい尽くす

夫婦水いらずで、京の暮らしを味わい尽くす

  久しぶりに京都を訪れた。考えてみれば妻との旅行は、1年ぶりだ。このコロナ禍で閉塞感が高まっていた。期待に胸ふくらむ。今日は、八条からタクシーに乗った。駅前もずい分と変わったものだ。   

  馬道の交差点で下車し、小さな鉄柵の門を抜けると細長い路地の中に3軒ほどの町家がある。用があるのは手前右側のお宅だ。親戚の家を訪れるなつかしさ、気安さで、ベルを鳴らす代わりに暗証番号を押す。カラカラと格子戸を開き、中へ。玄関では能面の小面が迎えてくれた。「ただいま」いや違った、「お世話になります。」   

  雨のそぼ降る京都の風情はまた格別。とはいうものの、近代的なホテルの部屋では中々こんな情緒は味わえません。

   時折、狭い路地を抜けて行くお隣さんもいたり、市井の一生活人になった感覚。小雨になったら道を渡ったコンビニにでも買い出しに行こうか。今夜は、何にする?そんな時、呼び鈴の音、頼んでおいた、料亭「はり清」の弁当が届いた。夏の京都の定番といえばコレ、はもの巻き寿司。普段はあまり口にしない数の子も絶品!!関東のものに較べて絶妙の塩加減で、生臭さもありません。

   「うまい」今まで食べた数の子で一番かも。「はり清」さんの料理人の方の腕もさることながら、京の町家でのんびり食べるシチュエーションが、そうさせるのか。早いけど少しお酒もいいよね。おちょこを傾けます。「わたしもいただこうかしら」妻も一杯。豪華なお弁当で腹ごなししたあとは、少し散歩に行きましょう。どうやら雨も上がった。

   河井寛次郎記念館はすぐ近く。手前には有名な喫茶店もありました。京都の夏は蒸し暑いというけれど、今年は梅雨もまだ明けず、丁度いい涼しさ。町家はまして過ごし易く感じます。民芸調の河井寛次郎記念館は泊っている京町屋の味わいをさらに強調してくれます。私も同じ町内の人間。そうだ、茶碗坂に行って、局屋立春で和菓子を買いお茶を点てようよ。妻はお茶の師範なのです。局屋立春で”柚子しずく”を買って来ました。ゆず餡をゆず皮でくるんだ素敵なお菓子、抹茶にもよく合います。

   サムライ町家は2階建て、1階の居間には鎧がありました。座卓に寄り添ってのんびりします。夫婦二人もいいけど、友達何人もと連れ立って来て楽しむのもいいね。みんなで呑みながら歓談して、酔ったらゴロン。そんなのもいい。2階は和、洋二間の寝室と、文机のある廊下。せわしない日常から解放されて小説でも書こうか。

   明日は祇園へ。足を伸ばして、庭園の美しい無鄰庵にも行ってみようか。昼は久しぶりに「にしんそば」が食べたいな。丸山公園長楽館でティータイム。のんびりしようよ。こんな京都もあったんだね。

A.A.さま(50代)
ご夫妻2名でご利用(清水サムライ町家1泊2日)

町家でいただくお抹茶は格別

町家でいただくお抹茶は格別

はり清のお弁当、美味しすぎ~

はり清のお弁当、美味しすぎ~